yoitiemon’s blog

埴原城 埴原神社 紹介

墓地支障木伐採 特殊伐採 埴原城

 


墓地支障木伐採 特殊伐採 埴原城

 我が家が管理している墓地の木(杉檜椹)30本近くが大きく成り過ぎました。将来我が家を管理する者の事を考えて伐採する事にしました。

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  周りが総て他の方が耕作している畑です。石塔等も有りますので、其の儘倒せない木が殆どです。

 仕方有りませんから、特殊伐採もする知り合いの庭師さんに御願いして切って戴く事にしました。

 併し全部御願いすると莫大な金額になりますので、依頼した総ての木は、私が後で倒せる高さ(5から7m)で残す事にします。

 残す高は倒す空き地の長さ決まります。

 写真の様に庭師さん作業の跡は、樹上から吊し切りにして短くなった丸太や、切り離した枝を積み上げた山と、私の為に切り残したギリシャパルテノン神殿見たいな列柱になりました。

 端の残り4本は狭い乍らも狙えば倒せそうです。庭師さんの仕事にせず私の仕事にしました。

 此で、可成り費用は節約出来た筈です。

 其れにしても此の為に支払った額は、私にとって辛い出費です。

 

手を付ける前の状態です。

 広角撮影で画像処理をしてありません。木の高さが小さく見えています。

 

 残した四本の一番背の高い檜から始めました。倒した後採寸しましたら、直径75㎝、高さ28mで、思ったより長くてびっくりしました。

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  兎に角倒せる場所が狭いです。

 写真右端柿の木がある草地は私の土地ではありません。

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 併し左側は石塔等が有りますので、比較的狭い範囲へ狙って倒さなければなりません。

 倒す木は右から2番目です。上手に狙って「パルテノン神殿列柱」手前二本間へ倒します。

 石塔は勿論、他人の畑に倒れ掛かったら、支払い節約の為に特殊伐採を辞退した意味がありません。

 念の為に書きますが当家は普通の昔(かなり)からある農家です。(寺では有りません。)

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 水平器を使って切り込みが水平になるようにスプレーで印を付けます。

 重力のみで倒すのでは無く、ワイヤーで引き倒す予定ですから、受け口三割、追い口五割で弦の幅を多めにします。受け口と追い口の鉛直方向の距離は長めにして、木が充分倒れるまで弦が効き続ける様にします。(弦が途中で切れると、あらぬ向きに倒れ惨事が起きてしまいます。)

 根元だけ見ると分かりませんが、伐採済みの殆どの木の幹が中空になっています。

 恐らく以前は木が伸びすぎると途中で伐り落として高さを抑えていたと思います。

 其の切り口が原因で中が腐っているものと思われます。

 其の儘伐ると倒す時に幹が割れ、弦も切れて予定外へ倒れる事があります。

 其の様な失敗談は以前聞いた事が有ります。

 

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 裂け目が入って根元がばらけない様に、ワイヤーを巻きます。

 6㎜×10mと、念の為に其の上へ6㎜×3mを2カ所巻き、ワイヤークリップ3個で止めます。

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 梯子で登って(勿論梯子を固定し、林業安全帯等使います。)地上10m程の所へ50㎜×5mスリングを掛けます。梯子だけでは安全に作業出来ませんから高枝切り具に手を加え、スリングを引き上げて枝に掛けてから幹に回して固定します。(私の他の記事をご覧下さい。)

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 其の先、更に50㎜×5mスリングをシャックルで継ぎ足し、其の先は6㎜×10mワイヤを同じ様にシャックルで繋ぎます。

 合計20メートル(スリング二本、ワイヤ一本)になります。

 

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 いきなり倒れた後の画像です。倒す前に滑車などの撮影を忘れていました。

 6㎜×10mワイヤの先に5号滑車を付け18㎜×20mの親綱を使って動滑車になる様にロープを掛けます。(牽引力は倍になります。)

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 倒す予定の向きに在る立木に定滑車を台付けし、綱の向きを変えて牽く位置を直角方向へずらします。此で倒木の直撃を回避出来ます。

 台付けは50㎜×3mスリングを使います。

 

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 最後はヤンマーSV08-cバックホーで牽きます。

 実際は多めに残した弦の為になかなか倒れなくて、牽いてはチェーンソーで少し伐るを繰り返しました。

 チェーンソーはスチール026・45㎝バー、共立CSV345・35㎝バー、共立CS251T・25㎝バーの三台です。

 

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 兎に角倒しました。

 

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 石塔にも当たらず、隣の畑にも飛び込まず、我ながら上出来でした。

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 割れ防止のワイヤーの効き目は充分でした。

 詳しく見ると、牽いた時に出来た裂け目が複数在りました。ワイヤーが在ったので幹がばらけずに済んだと思います。

 御覧のようにドーナツ状の切り口です。

 受け口を切る時、空洞が見えました。通常芯抜きをしますので、余り危険は感じませんでした。

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 残したバルテノン神殿列柱の間に収まりました。

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 枝が張っていて石塔が危なかったです。

 中央の切り残した柱の右か左かは重要で、無事左へ落とせて安心しました。

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 スリングの掛かっている場所が嘗て切り詰めた場所だと思います。

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 実際は此の後の作業は膨大なものです。共立CS251Tバー25㎝で枝を伐りまくり、次に共立CSV345バー35㎝で切れるものは伐ります。

 最後太い丸太部分は鉄梃(2m程)と蔦口やスリング、バックホーを使って少し持ち上げてスチール026・45㎝で順番に伐って行きます。

 最後並べたり積み上げたりして完了という事です。